リベリカ種は幻のコーヒー豆!?コーヒー好きなら一度は飲んでみたい!
一口にコーヒー豆といってもさまざまな種類があります。有名なのはアラビカ種やロブスタ種などですが、リベリカ種という幻のコーヒー豆があるのをご存じですか?いったいどこで生産され、どのような特徴があるのか気になるコーヒー愛好家も多いかと思います。そこで、今回はリベリカ種について詳しく掘り下げていきます。
世界で総生産が1%以下のリベリカ種とは
リベリカ種の総生産は世界全体のたった1%以下です。とても希少性が高く、主にヨーロッパで消費されるため日本ではあまりお目にかかることができません。
生産が始まったのは19世紀からといわれており、長いコーヒーの歴史で見ると最近登場したコーヒー豆といえます。コーヒー豆は基本的に高地で栽培され、ほかにも日中の温度差や湿度などさまざまな条件をクリアしなければ育たないのですが、リベリカ種の栽培条件はあまり厳しくありません。
平地でも栽培可能であり、温度・湿度もほかの種類ほど徹底的に管理する必要がないのです。しかし、コーヒーチェリーが熟すまでの期間は長く、その間にコーヒーノキが大きく育つため収穫が大変というデメリットがあります。さらに、さび病菌に感染することによってかかるさび病に弱いので、きちんと対策をとらなくてはいけません。
近年は品質が向上
リベリカ種はコーヒー豆の大きさがばらつく傾向があります。木自体の背が高いことから収穫も難しく、味がアラビカ種に比べ劣ることが多かったのです。ただ、近年はコーヒーの研究にリベリカ種が使われることが増えてきており、品質の向上が期待できます。
フィリピンやマレーシアなどで生産されている
リベリカ種の原産地はアフリカのリベリカです。栽培当初はリベリカでのみ消費されていましたが、現在は希少価値が認められヨーロッパをはじめ世界中に流通しています。現在はリベリカでの生産はほぼ行われておらず、フィリピンやマレーシア、インドネシアなどアジア圏で盛んに栽培されているのです。フィリピンはかつてコーヒー大国でしたが、さび病の流行によって生産量が大きく減少してしまいました。
その後ロブスタ種の栽培に力を入れ、リベリカ種を流通用ではなく家庭用として生産しているコーヒー農家が増えたのです。フィリピンで栽培されたリベリカ種はバラココーヒーと呼ばれていて、ルソン島バタンガス州で栽培されたリベリカ種だけがこの名前を付けられています。
コク・香り・苦味が強い一方、後味はすっきりしていて喉ごしがよいという特徴があります。苦味が全面に出てくるため、砂糖やミルク、はちみつを加えて甘くして飲むのが一般的です。
フィリピンのエレファントコーヒー
フィリピンのリベリカ種はエレファントコーヒーという名称です。口当たりは優しく甘さが目立つ一方、スパイシーな風味も楽しむことができます。コーヒー豆の煎り具合によってコク深さが変わるため、色々楽しめるのがコーヒー愛好家に好まれています。
生産国によって風味が異なるのが特徴
生産国によってリベリカ種の風味は大きく変わります。先ほど登場したバラココーヒーとエレファントコーヒーも特徴が異なりました。アラビカ種、ロブスタ種に次ぐコーヒーの三大原種としての地位を確立しているリベリカ種ですが、流通している量が少ないことからなかなか飲む機会がありません。東南アジアやヨーロッパを訪れた際には、ぜひ一度飲んでみてください。
まとめ
リベリカ種という幻のコーヒー豆をご紹介しました。コーヒー豆全体のたった1%しか生産されておらず、入手することは困難を極めています。ただ、生産地によって風味が大きく異なるなど、コーヒー愛好家によって気になる存在であることは間違いないでしょう。海外でコーヒーを飲む機会が合ったら、リベリカ種のコーヒーがないか探してみてはいかがでしょうか?