日本でもコーヒーが栽培されている!沖縄コーヒーってどんな味わい?
コーヒー豆の栽培は、ブラジルやコロンビアなどが有名ですが、日本でもコーヒー豆が栽培されていることはご存じでしょうか。それは「沖縄県」です。近年、その沖縄県で栽培された豆を使用したコーヒー「沖縄コーヒー」が美味しいと関心が高まっています。本記事では「沖縄コーヒー」の特徴や美味しい飲み方についてお伝えします。
沖縄コーヒーは日本の国産コーヒー
日本で唯一コーヒー豆が栽培されている沖縄県ですが、その理由は沖縄県の位置に関係があります。コーヒー栽培に適した地帯を「コーヒーベルト」と呼びます。コーヒーベルトは、赤道を挟み北緯25度線と南緯25度線の間を指し、沖縄県はコーヒーベルト上(最北端)に位置しています。
なお、ブラジルやコロンビア、グアテマラなどのコーヒー豆で有名な国も例外なくこのコーヒーベルト上に位置しています。
コーヒーベルトがコーヒー豆の栽培に適している理由
コーヒー豆の木「コーヒーノキ」は育てるのが難しい植物であり、育成の自然環境がとても大切になります。では、なぜコーヒーベルト上がコーヒー豆の栽培に適しているのでしょうか。その理由は、主に5つあります。
1つ目は「降雨量」です。年間約1,800mm~2,500mmの降雨量が必要で、さらに成長段階では雨季、収穫期には乾季でなければなりません。
2つ目は「気候」です。年間を通じて、平均気温が20度で、かつ昼夜の寒暖差が必要になります。
3つ目は「土壌」です。栽培には肥沃で水はけがよい土壌がなければなりません。
4つ目は「日照量」です。植物であるコーヒーノキは日光を好みますが、その日照量が強すぎても弱すぎてもダメなのです。そして、直射日光は絶対に避けなければなりません。
5つ目は「標高」です。標高は500mから2,500mが最適で、一般的に標高が1,500mを超えると最高級のコーヒー豆といわれています。
これらの条件を満たしていないと美味しいコーヒー豆を作ることはできず、これらの条件を備えているのが、日本では唯一沖縄県です。
沖縄コーヒーの特徴
沖縄コーヒーの豆は、沖縄本島、久米島、宮古島、石垣島などで栽培されています。「沖縄県産コーヒーを世界へ」をテーマに、沖縄の生産者が無農薬で手間ひまかけて作る沖縄コーヒーの特徴を紹介します。
品種・味・香りについて
品種:主な栽培はアラビカ種ニューワールド。新世界と表記されている。
味/香り:沖縄コーヒーは、風味が豊かでしっかりとした酸味が特徴のコーヒーです。
沖縄コーヒーの栽培を通じてSDGs(持続可能な開発目標)にも貢献
沖縄コーヒーの愛好者の高まりから、更なる供給拡大を目指し、栽培農家の普及活動や耕作放棄地の活用など地域一丸となり実施しています。沖縄コーヒーは、栽培から加工(収穫や焙煎など)、消費(県内、県外)までを6次産業化による産業化を実施しており、これらの取り組みは、まさにSDGs(持続可能な開発目標)の課題解決(SDGs17の目標の「12.つくる責任、つかう責任」)の一助となっています。
沖縄コーヒーの美味しい飲み方
コーヒーの飲み方にはさまざまな種類があります。コーヒーは嗜好飲料なので、自分の好きなコーヒーを楽しむことが一番ですが、コーヒー豆に合わせた飲み方をすることで、よりコーヒーの香りや味を楽しむことができます。ここでは「沖縄コーヒー」の美味しい飲み方をご紹介します。
コーヒー好きな人には「フレンチプレス」
フレンチプレスとは、挽いたコーヒー豆をお湯に浸して抽出するコーヒーです。国内で焙煎される沖縄コーヒーは、コーヒー豆の鮮度がよく、また、沖縄の生産者がこだわって焙煎したコーヒー豆本来の味わいを楽しめます。さらに、フレンチプレスは、湯量、粉量、蒸らし時間を決めて、手順通りに作れば、誰でも美味しいコーヒーを作れることもおすすめポイントです。
コーヒーの苦味が苦手な人には「ダッチコーヒー」
沖縄コーヒーの本来の味を楽しみたいけれど、コーヒーの苦味が苦手な人には「ダッチコーヒー」がおすすめです。ダッチコーヒーとは、水でゆっくりと抽出するコーヒーで、苦味の原因となるタンニンなどの成分が溶け出しにくく苦味や酸味が抑えられたまろやかなコーヒーに仕上がります。お湯で淹れたコーヒーよりもカフェインを抑えられるので、一日に何杯もコーヒーを飲む方にもおすすめです。一方、じっくりと抽出するため、時間はかかります。
お酒が好きな人には「泡盛コーヒー」
最後に、少し変わったおすすめの飲み方をご紹介します。それは、沖縄の人気酒「泡盛」を沖縄コーヒーで割る「泡盛コーヒー」です。独特の香りや風味の泡盛が、沖縄コーヒーと合わせることで飲みやすくなり、癖になります。お酒好きの方にはぜひ試してみてください。
まとめ
今回は「沖縄コーヒー」の特徴や美味しい飲み方について紹介しました。既に沖縄コーヒーの愛好者の方はもちろん、まだ飲んだことがない方は、ぜひ沖縄コーヒーをお試しください。そして生産者たちのコーヒーへの想いを感じてください。SDGs(持続可能な開発目標)の17の目標の「12.つくる責任、つかう責任」には、生産者の責任だけでなく、消費者の責任も含まれています。沖縄コーヒーを飲むことで、付加価値として、SDGsにも参加していることになるのです。