クリスタルマウンテンを飲んでみたい！最高等級のコーヒー豆を紹介！

クリスタルマウンテンという最高級のコーヒー豆をご存じでしょうか？ブルーマウンテン（ジャマイカイ）やエメラルドマウンテン（コロンビア）などの最高級豆と同様で、標高の高い山で栽培されるコーヒー豆の名称です。キューバ共和国のエスカンブライ山脈で栽培され、この地域が水晶の産地であることからその名がつけられました。

クリスタルマウンテンとは

コーヒー豆の等級の決定はその国によりさまざまです。標高の高い場所で栽培されるものが高品質とされる国（グアテマラ、コスタリカ、ジャマイカなど）や、不良豆の混在率が少ないものが高品質とされる国（インドネシア、エチオピアなど）があるなか、キューバではコーヒーの生豆が大きければ大きいほど高品質（コロンビア、ベトナムなど）とされます。スクリーンサイズと呼ばれるランクは4段階あり、16AL（6mm）17TL（6.75mm）18ETL（7mm）18/19ETL（7～7.5mm）と生豆はふるいにかけられ選別されます。

さらにその中で、標高約1,000mのエスカンブライ山脈で18/19ETLの大きさに育ったコーヒー豆がクリスタルマウンテンと呼称されるのです。カリブ海の中心に位置しているため、ハリケーンやサイクロンなどの自然災害も少なくないので、生産量も安定しないなか、このように限られた場所で厳しい条件のもと栽培された生豆はキューバ国内のコーヒー豆生産量の約3％といわれており、かなり希少で輸出時は最高級品として扱われます。

クリスタルマウンテンの生産国はキューバ

キューバはカリブ海に浮かぶ島国です。隣国にジャマイカ・プエルトリコ・ハイチおよびドミニカなどの島国があり、それを総称し大アンティル諸島と呼びます。気候は亜熱帯性海洋気候に属し、暑い季節は6月～9月まであり平均気温は24℃～32℃で、涼しい季節は12月～3月まであり平均気温は18℃～26℃です。

一年を通じて気温は高めですが貿易風が恒常的に吹くことによりその暑さを凌いでいます。自然災害があっても国民から死者を出さない国としても有名で、世界中からその防災に注目が集まっています。キューバ革命は日本でも有名で、カストロ・チェ・ゲバラが当時の政権に対し武装闘争を図りました。

またアメリカ合衆国と旧ソ連の緊張が高まり、核戦争寸前まで発展したキューバ危機もキューバの歴史において欠かすこのできない事件です。最近では日本からの観光も人気で、アンティークな街並み、極上の楽園が広がるカリブ海、映画などでも有名なマレコン通り、葉巻やラム酒、スポーツ界では野球やサッカー、バレーボールなどキューバにはコーヒー豆以外にも魅力がたくさんある国です。

クリスタルマウンテンの楽しみ方

エスカンブライ山脈にある水晶が採掘される山の“褐色の神酒”と呼ばれるクリスタルマウンテン。生産量がとても少ないため喫茶店やコーヒーショップなど取り扱う店舗は希少なので、見かけたら飲んでみるものよい体験になります。

丁寧にひとつひとつ手摘みされたコーヒー豆はすっきりとした酸味にほのかな甘み、まろやかなコクもあり豊潤で上品な味があります。焙煎度やドリップの方法でもさまざまな酸味や風味、口当たりが変化するため好みが分かれるのでいろいろと試してみるのもよいでしょう。

まとめ

キューバ共和国はさまざまな政治的困難や自然災害による被害を乗り越え発展しました。その困難や被害の最中にも常に国民のとなりにはコーヒーがありました。そして、国民を見守り続け国民のこころを癒しそして豊かにしました。クリスタルマウンテンという最高級豆を育て上げるには、日々厳しい環境下で働く生産者は強い誇りとプライドがあることでしょう。私たち日本人はそんなコーヒーが飲めることに感謝し、そして飲み続けることこそが、生産者への一番の恩返しになるのではないでしょうか。