コーヒーが脂肪肝を抑制するって本当?効果のほどと注意点を解説
香り高いコーヒーを飲みながら、リラックスして過ごす時間はまさに至福といっても過言ではありません。毎日欠かさず飲んでいる人も多いことでしょう。コーヒーは、健康に関してさまざまなメリットがあるといわれています。では、脂肪肝に対してはどうなのか、今回の記事では、そこにテーマを絞って解説します。
そもそも脂肪肝とは
まずは、コーヒーとの関係を語る前に、そもそも脂肪肝とはどういった病気なのか、確認します。簡単にいえば、読んで字のごとく、肝臓に脂肪が蓄積された状態のことです。ただ、その割合が重要で、肝臓細胞のうちで脂肪がおよそ3割を占めると、脂肪肝と診断されます。
また、大きく分けて、アルコール性のものと非アルコール性の2通りのパターンがあるのも特徴です。原因は、肥満や糖尿病といった生活習慣病、あるいは過剰な飲酒、運動不足などです。
さらに症状を自覚しにくいうえに、放置しておくと、やがて肝硬変や肝がん、さらには心筋梗塞など重大な病気に進展するリスクもあります。
連日に渡るお酒の飲み過ぎ、過食傾向にある人はとりわけ注意が必要です。
コーヒーによる脂肪肝を抑制する効果
では、コーヒーが脂肪肝にどんな効果をもたらすのでしょうか。国内外の実験データによれば、コーヒーを定期的に飲むと、脂肪肝の抑制や予防に効果があるといわれています。
現段階では、コーヒーの天然成分であるポリフェノールなどが、肝臓の酸化ストレスを和らげ、脂肪肝の抑制や改善につながっていると考えられています。
脂肪肝といえば、現代病の最たるもの、糖尿病とも深い関りがあるものです。気軽に飲めるドリンクで、深刻な病気をある程度未然に防げれば、うれしい限りです。
ちなみに身近なところでいうと、コーヒーは疲労回復をはじめ、リラックス効果、善玉コレステロールの増加、消化促進など、多方面で効能があります。一杯のコーヒーから美味しい健康対策を始めてみるのもよいかもしれません。
ただしコーヒーの飲みすぎには要注意
いくら好物で健康によいといっても、飲み過ぎるのはよくありません。何でも適切な量にとどめることが大切です。コーヒーを過剰摂取するとカフェイン中毒となり、次のような症状が表れやすくなります。
頻繁にトイレに行きたくなったり、眠れなくなったり、胃もたれや吐き気を催したり、頭痛などがあります。では、どの程度が適量なのかというと、人によって異なりますが、だいたい1日2~3杯が理想的で、多くても5杯までにしておくのが無難です。
カフェイン量の目安としては、190mlの缶コーヒー1本で約100~150mg。厚生労働省によると、多くても一日400mgまでと呼びかけています。
まとめ
今回の記事では、果たしてコーヒーは脂肪肝を抑制するのか、というテーマに焦点を当てて解説しました。精度の高い結論を導くためにはさらなる研究結果を待つ必要はありますが、現時点でも脂肪肝を防ぐ効果があるといわれています。
目立った症状が出にくい脂肪肝は放っておくと、気づかないうちに進行したあげく、糖尿病はもちろん、肝硬変や肝がん、そして心臓病にもなる可能性があります。手遅れになる前に、生活習慣の改善に加え、適量のコーヒーをたしなむことも効果的な対策です、本稿で紹介した情報を、みなさんの健康や素敵なコーヒータイムに役立ててみてください。