ムンドノーボ種ってどんなコーヒー豆?どんな味わいが楽しめるのか
コーヒー大国であるブラジル。コーヒー豆の生産量は世界1位を誇ります。中でも生産量が多く人気の品種が、ムンドノーボ種です。なぜ本場ブラジルで、ムンドノーボ種が人気を獲得したでしょうか?今回はムンドノーボ種について特徴から、気になる味わいまで詳しく解説します。ぜひ、コーヒー豆を買うときの参考にしてみてくださいね。
ムンドノーボ種とは
ムンドノーボの意味は、ブラジルの公用語であるポルトガル語で「新世界」です。生産者にとって革命的で、コーヒー豆栽培の新時代を思わせる品種であったことから名づけられました。
コーヒー3大品種であるアラビカ種の品種のひとつ
コーヒーはアラビカ種、ロブスタ種、リベリカ種が3大品種と呼ばれています。アラビカ種は、現在生産されているコーヒー豆の60~70%を占めています。またアラビカ種だけでも200品種以上あるといわれています。中でもムンドノーボ種は、スマトラ種(ティピカ種)とブルボン種の自然交配で誕生。1943年にブラジルのサンパウロ州で発見され、研究を重ねられました。1950年にはブラジル各地で栽培が始まり、現在まで生産されています。
ムンドノーボ種の特徴
名前の由来からもムンドノーボ種は、コーヒー栽培に革命を起こしたといえます。現在のブラジルコーヒーの多くが、ムンドノーボ種から誕生していることからも、影響の大きさがわかります。ではムンドノーボ種の特徴をみていきましょう。
病気に強く収穫量が多い
コーヒーの中でも800~1,200mほどの比較的低地でもよく育つため、生産量が多いことが特徴です。またスマトラ種の特徴である、病気に強いという点も受け継いでいます。さらに風味も豊かであったことから消費者からの注目も集めるようになりました。
ブラジルで生産されている
優れた点が多いムンドノーボ種ですが、欠点もあります。それが非常に高い樹高です。一般的にコーヒーは標高が高い土地ほど品質がよいものができるといわれています。そのため多くの国のコーヒー農園は高地にあります。標高の高さに加えてムンドノーボ種の樹高の高さが栽培を困難にしました。しかしブラジルの広大な土地と環境は、ムンドノーボ種の唯一の欠点をカバーでき、広く栽培されるようになったのです。
ムンドノーボ種の味わい
ブラジルコーヒーの特徴は、控えめで爽やかな酸味と程よい苦味のバランスが取れている点です。クセも少なく、すっきりとした後味で飲みやすいのも魅力です。ここではムンドノーボ種の味わいやおすすめの飲み方までご紹介します。購入を検討している方はぜひ参考にしてください。
カカオやナッツのような香ばしさと絶妙な味のバランス
ムンドノーボ種の最大の特徴が香りです。カカオやナッツを煎ったような香ばしさが広がります。またブラジルコーヒーらしい、味のバランスのよさや飲みやすさも魅力です。酸味が穏やかで、ほろ苦さと柔らかな甘さがあります。飲み心地はまろやかで、後味もさっぱりとしているため、とても飲みやすいコーヒーです。しかし香りは少々控えめで、ほかのブルボン種を比べると、渋味が出やすいので注意が必要です。
幅広い焙煎度合いで楽しめる
焙煎度合いは8つに分けられます。ムンドノーボ種はミディアムローストからフレンチローストまで、5段階の幅広い焙煎度合いで楽しめるのが魅力です。浅煎りにすると、酸味がありよりさっぱりとして飲み心地になり、深煎りにするとナッツのような甘い香ばしさを存分に味わえます。
おすすめの飲み方はブラック
飲みやすく、味のバランスがよいムンドノーボ種はとくにブラックで飲むのがおすすめです。コーヒー豆が本来持つコクや甘みを、じっくりと味わってみてください。また本場ブラジルでは、違った飲み方をしています。エスプレッソにたっぷりの砂糖を加えて飲むのが一般的です。ブラジル流の飲み方で、違った味わいも楽しめますよ。
まとめ
ムンドノーボ種は生産者にとってメリットが多いだけでなく、私たち消費者にとっても魅力あふれる品種です。風味豊かで酸味や苦味のバランスがよく、すっきりとした味わいで多くの人に愛される味わいです。またブラックでも飲みやすいので、豆本来の味わいを知りたいコーヒー初心者におすすめですよ。幅広い焙煎度合いでさらに楽しめるので、ぜひ自分好みの味わいを探してみてくださいね。